プロフェッショナルコーチ 青山剛さんに聞く「SUB4の裏技」

mainvisual

青山剛

青山剛 Profile
プロフェッショナル・ランニングコーチ
日本体育大学在学中にトライアスロン選手としてプロ活動をスタート。
日本学生選手権3位、日本選手権9位、世界選手権日本代表。
1999年コーチより転身、2004年アテネ五輪でトライアスロン日本代表を輩出する。
その後、一般向けのパーソナル指導、TeamAOYAMAをスタート。
ランニング、トライアスロンなどを、子供から初心者、タレント、多種目競技者に指導。
著書は「走らないランニング・トレーニング」「ランニング・コア・メソッド」など多数。
日本トライアスロン連合・強化チーム・指導者養成委員
元オリンピック委員会強化コーチ
青山剛 オフィシャルサイト

「フルマラソンは30キロからの12キロレース」

僕がよく言うのが、フルマラソンというのは、30キロからの12キロレースだと思うのです。30キロまでは、とにかく我慢。出来るだけイーブンペースでいく。そして30キロ過ぎたらヨーイドン!そこから攻める気持ちでいかないと、実際のペースは落ちていってしまいます。だから、SUB4を狙うなら、30キロを過ぎてから攻められる心肺機能を身につける必要があります。実は、世の中のSUB4練習している人に足りないと思うのは、苦しむ練習です。長い距離をこなすことはあっても、苦しい練習は避けている方が多いですね。

そこで、初めに試してもらいたいのが、5キロのタイムトライアル。サブ4を目指すなら、5キロを25分で走れるスピードを身につけましょう。初めの3ヶ月間、例えば4月スタートだと4月、5月、6月、とにかく5キロを25分で走れるようになる(=スピード練習)を徹底してやる。これがひとつ目の裏技です。既に、5キロ25分を切っている人は、5キロをどれだけ速く走れるかの練習です。

距離表示のあるコースやトラックで走るのがベストですが、出来ない人が多いと思いますから、その場合は、GPSウォッチを使って正確に行ってください。GPSウォッチのメリットって、色々あると思いますけど、距離がわかるというのが、シンプルですけど最大のメリットだと思います。陸上選手って、距離表示があるトラックで練習することが多いから、実は、距離やペース感覚が身に付いていることが多いのです。

data03

でも、一般の人は、そうでない場合が多いと思いますから、距離がわかるのはありがたいですね。出来れば距離表示のあるところで、時計を見ながらペース感覚を養ってほしいのですが、なかなかそういう場所がない方は、1分毎に1キロ5分ペースで走れているかアラームで知らせてくれるアプリを使えば、距離感覚やペース感覚を養っていくのに良いと思います。トレーニングやレースで使えるスントアプリを、上手に使いこなしてほしいですね。

「初めの3ヶ月の具体的なトレーニングプラン」

この時期のトレーニングは週に3日。社会人の場合、平日に1回、週末に2回の合計3回が現実だと思います。走れない日は、短時間で終わるストレッチや、私が提唱している「体幹スイッチ・エクサ」をしっかり行い、週3回はなるべく走れるようにしましょう。

1日目. 5~10キロのビルドアップ走
2日目. 60分のジョギング
3日目. 60分のジョギング+WS(ウインドスプリント)
2日目と3日目が入れ替わっても問題ありません。

1日目は、5~10キロのビルドアップ走です。ビルドアップ走というのは、走る速度を徐々に上げていくトレーニングで、おすすめは、全体の距離の7割まではマラソンペース、残りの3割をペースアップして、出し切ってしまうトレーニング。SUB4目標の10キロビルドアップ走の場合は、7キロまでは5分30秒ペースで走って、残りの3キロを1キロ毎に、5分20秒、5分10秒、5分フラットというように、ペースを上げていきます。

data01

慣れない最初は失速するかもしれませんが、それは問題ありません。スピードと心拍数をどれくらいまで上げることが出来るかがポイントで、こういった、苦しむ練習はとても大事です。

2日目は、60分のジョギング。心拍数でいうと、最大心拍の55%〜65%くらいでいいでしょう。ペースでいうと、1キロ6〜7分になります。距離は気にせず、ゆっくり60分。ジョギングのペースが速い人が多いです。本当にゆっくり走ってください。

3日目は、60分のジョギングの後に、3分〜4分休憩して、ウインドスプリント。ウインドスプリントとは全力の70%〜80%くらいで短めの距離を繰り返すトレーニングで、今回は約100メートルを気持ちよくダッシュして、100メートル歩くことを、6〜8セット繰り返します。

data02

距離表示がある場所で行うのがベストですが、できない場合は、AMBITのインターバルタイマーが使えます。Highを100メートル、Lowを100メートル、繰り返し回数は6〜8回。アラームが鳴るように設定しておけばいいですね。
4週間に一度は、5キロのタイムトライアルを行ってください。これは、現状把握というのもありますし、タイムトライアル自体が大事な練習になります。5キロの大会があれば、それに参加するのも良いでしょう。

とにかく、SUB4を目指すレベルの人なら、苦しい練習をさけちゃダメ。長い距離を走っても、脚が痛くなることはあっても、息はそれほどきつくないでしょう。逆にいうと、長い距離を走るだけでは、SUB4のための心肺機能はあまり刺激できません。まずは、5キロ速く走る練習、心肺機能を鍛えるトレーニングを徹底的にやりましょう。このトレーニングは、それまでやってこなかった人ほど、効果は高いと思います。
まずは12週間、しっかり頑張りましょう。

次回の更新をお楽しみに。

pageup